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粟国島は沖縄島北部の名護市から西約75kmに位置し、面積は約7.6km²、海岸線長は12.8kmの比較的小さな島で、地理的には沖縄島と久米島のほぼ中間に位置します。島のほぼ南方に位置する渡名喜島では、そのサンゴ礁を構成するサンゴ類のパターンが、東に位置する慶良間諸島や西に位置する久米島のサンゴ礁とは大きく異なることが認められました(渡名喜島の項を参照)。同様の特徴が粟国島でも見られるでしょうか。調査は2025年8月18日に行いました。調査地域は本文や図に示す1〜5の5地点で、地点1〜3は島の東岸沿い、地点4は南側の礁池、地点5は島の南西端に位置します。
| 地点番号 | 地点名 | 緯度経度 | 優占属 | 優占度 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 運ん崎東 | 26.573939, 127.243632 | Anacropora (トゲミドリイシ属) / Montipora (コモンサンゴ属) | 64.69 % |
| 2 | ウーグ浜東 | 26.585339, 127.254496 | Goniastrea (コカメノコキクメイシ属) / Merulina (サザナミサンゴ属) | 39.49 % |
| 3 | 粟国漁港東 | 26.597634, 127.247816 | Pocillopora (ハナヤサイサンゴ属) | 17.39 % |
| 4 | 洞寺北 | 26.598103, 127.223549 | Anacropora (トゲミドリイシ属) / Montipora (コモンサンゴ属) | 22.46 % |
| 5 | 筆ん崎南 | 26.57271, 127.210271 | Anacropora (トゲミドリイシ属) / Montipora (コモンサンゴ属) | 35.32 % |
比較的小さな島であるため調査地点は5地点と限られていましたが、環境DNAに基づく優占サンゴ属の構成パターンは、いずれの地点でもほぼ共通していました。粟国島のサンゴ礁では、渡名喜島と同様に、ミドリイシ属(Acropora)の優占度が比較的低く、一方でコモンサンゴ属(Montipora)、コカメノコキクメイシ属(Goniastrea)、トゲキクメイシ属(Cyphastrea)、ハマサンゴ属(Porites)が優占していました。すなわち、粟国島のサンゴ礁は、久米島や沖縄島に見られるサンゴ礁とは異なり、渡名喜島に類似したサンゴ属構成をもつサンゴ礁であると考えられます。